背徳小説
第2章

1998/01/13 銀座シネパトス
オシリとオッパイが画面を埋め尽くすイタリアン・セックス・コメディ。
主人公を演じたクラウディア・コールが美人! by K. Hattori



 試写会でほとんどの映画を観ている関係上、最近はすっかり映画館で映画を観る機会が減りました。この映画は、試写の合間に時間つぶしに観たんですが、かなりバカバカしくて面白かったです。イタリア製のセックス・コメディで、しかも英語吹き替え版という訳のわからないシロモノ。録音状態が悪くて、音声がボソボソしているのも、へんてこりんな味に思えてくるから不思議。場所が元ポルノ映画館のシネパトスで、上映中もゴトゴト自動車の音が聞こえてくるような劣悪な環境ですが、それがすべてこの映画の安っぽさにマッチしていてよい。昔はこうしたイタリアン・セックス・コメディがたくさん日本にも輸入されていましたが、最近でもちゃんとこうしたものを作ってるんですね。偉いぞイタリア! といってもこの映画、1992年製作なのだ。製作から6年もたってから映画館にかける映画か? なんだかわからないけど、すごいぞ。タイトルに『第2章』と書いてあるということは、『第1章』に相当する作品もあるということか! そっちも観てみたいぞ!

 とにかく画面がおっぱいとオシリで埋め尽くされている映画です。特にオシリに対する執着はすさまじく、カメラが執拗にオシリの割れ目を追いかける。ヘア解禁の日本とはいえ、さすがにオシリの穴まで見せることは映倫が許しません。にも関わらず、この映画はひたすらオシリ、オシリ、オシリの割れ目を丹念に描写して行くので、画面には常にぼんやりと修正の影が出現するのです。1時間13分の短い映画ですが、たぶん修正ボケが出ていたのが、そのうち40分ぐらいはあると思う。(あくまでも印象で、実際に計測したわけではありません。)

 幸せな夫婦生活を送りながら、旺盛な性欲を満足させるため、夫以外の男たちと情事を楽しむ奔放な妻ダイアナ。夫はそんな彼女の浮気性に嫉妬し、夫婦は危機を迎えるが、ダイアナの姉の仲裁などもあって、最後は元の鞘に収まるというお話。すごく他愛のないストーリーですが、逆にそれがクセモノ。横道のエピソードがどんどんエスカレートして、むしろそちらの方が面白いのです。ダイアナが働く下着専門店の様子や、遺産相続にまつわる話なども「なんでいきなりそうなるの?」と思わせる急展開ぶり。物語を追うだけなら20分で済むところを、2時間分のサイド・エピソードを詰め込み、ギュギュッと圧縮して1時間13分にしている感じです。

 主人公ダイアナを演じるクラウディア・コールが、すごい美人。顔だけ見るとしっかりと「貞淑な美人妻」なのに、首から下は奇抜なボンテージ風ファッションだったり、贅沢な下着姿だったり、上着は着ているのに下はすっぽんぽんだったりと、とにかくギャップがすごい。表情がほとんどなくて、役者としては大根もいいところなんだけど、役柄自体が感情の起伏をあまり見せないものなのでちょうどいい。こんな美人が、惜し気もなく映画の中であんなことや、こんなことをしてくれるので、僕の煩悩指数は一気に上がってしまいました。


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