デンジャラス・ビューティー2

2005/05/21 新宿東急
サンドラ・ブロック主演作に待望の続編が登場。
前作大好きの僕は大いに楽しんだ。by K. Hattori

 サンドラ・ブロック主演のコメディ映画『デンジャラス・ビューティー』の続編。僕は前作が大好きだったので今回も期待して観たが、その期待を大きく裏切ることのない続編に仕上がっていると思う。前作でヒロインと結ばれたはずのベンジャミン・ブラットが今回は出演せず、付き合い始めたらいきなり別れてしまったという設定。これは同じサンドラ・ブロック主演の悪夢のような失敗作『スピード2』と同じ展開なだけに嫌な予感がしたのだが、この映画はそれを上手く乗り切って、続編としてはまずまず水準レベルの作品に仕上げている。(つまり前作よりはちょっとレベルが落ちるという意味だ。)

 ミスコンに潜入したFBI捜査官として一躍有名人になってしまったグレイシーは、どこに行っても注目を浴びて捜査どころの騒ぎではない。残された道はふたつ。内勤のデスクワークで一生を終えるか、FBIイメージアップの顔として広報活動に協力するかだ。グレイシーは渋々ながら広報の仕事を選ぶ。再びドレスアップして全国を飛び回る日々。そんな彼女に、親友のミス・アメリカが誘拐されたとの知らせが飛び込んでくる。無二の親友を救うため、グレイシーは事件の起きたラスベガスに向かうのだが……。

 前作で「ミスコンに出るのは見かけだけの馬鹿女」と言っていたグレイシーが、着飾ったFBI広報係として他の捜査官たちから「見かけだけの馬鹿女」扱いされてしまうというのが今回のコンセプト。前回グレイシーがいたポジションには、レジーナ・キング扮するサム・フラー捜査官が立つことになる。このふたり、見かけは正反対だが、性格や行動パターンは瓜二つ。反目していたふたりがひとたび手を握れば、そこには無敵のコンビが出来上がるという寸法だ。最後はフラー捜査官も、華麗に変身します!

 続編映画は前作の同窓会みたいなものだから、まずは主要キャストが再び揃うのが大事。この映画では主演のサンドラ・ブロックの他、ミス・アメリカ役のヘザー・バーンズ、司会者役のウィリアム・シャトナー、上司役のアーニー・ハドソンなどが前作と同じ役で出演している。しかしグレイシーの変身を助けるトレーナー兼スタイリストは、前作のマイケル・ケインからディードリック・ベーダーにバトンタッチ(役者の交代ではなく役名も設定も違う)。ベンジャミン・プラットとマイケル・ケインは前作の要だったから、エンドロールの最後のオマケでもいいから、ちょっと顔を出してほしかった……。

 恋愛よりも女同士の友情!というテーマは今回も同じ。グレイシーのブヒブヒ笑いも健在で、これは観ていて嬉しくなってしまった。事件としては前作から独立しているのだが、これはキャラクターありきの映画だから、前作を観ていない人はあらかじめ前作を観ておいた方がいい。サンドラ・ブロックにとっては当たり役。数年後にはパート3が観てみたいものだ。

(原題:Miss Congeniality 2: Armed and Fabulous)

5月21日公開予定 渋谷東急ほか全国松竹東急系
配給:ワーナーブラザース映画
2005年|1時間55分|アメリカ|カラー|1:2.35|DTS、ドルビー・デジタル、SDDS
関連ホームページ:http://armedandfabulous.warnerbros.com/
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