クリスティーナの好きなコト

2003/01/09 ソニー・ピクチャーズ試写室
キャメロン・ディアス主演のエッチネタ満載ラブ・コメディ。
いささか品のないギャグが多いのでご注意。by K. Hattori

 クリスティーナ・ウォルターズは誰もが認めるイイ女。だが恋愛はゲームと割り切って、決して深入り深追いしないのが彼女の鉄則だ。だが長年付き合った男に振られたとベソをかいている友人ジェーンを連れ出して、今日も顔パス通過のクラブに繰り出したところ、彼女はそこで今までにない運命的な出会いを経験する。お相手の名はピーター。すっかり意気投合したふたりだが、クリスティーナは彼に誘われたパーティーに出かけるのにちょっと二の足を踏む。「男は追うものではなく、追わせてナンボである」という彼女のポリシーとプライドが、彼に付いて行きたい気持ちの邪魔をしてしまったのだ。だがその晩から考えることはピーターのことばかり。結局彼女はその週末、親友コートニーと一緒にピーターの住む町まで出かけることにしたのだが……。

 キャメロン・ディアス主演のラブコメディ。主人公クリスティーナと一緒に旅をする親友コートニー役は、『マイ・ラブリー・フィアンセ』のクリスティーナ・アップルゲイト。運命の人ピーターを演じるのは『ディープ・ブルー』のトマス・ジェイン。振られ女のジェーンを演じるのは『キル・ミー・レイター』のセルマ・ブレア。監督は『クルーエル・インテンションズ』のロジャー・カンブル。脚本のナンシー・M・ピメンタルはテレビ版「サウスパーク」のライターだという。

 映画はセックスをねたにしたギャグが満載で、映画の本筋にはまるで関係なくギャグの半分以上を生産するセルマ・ブレアには大いに笑わせられた。相変わらずの仏頂面なのだが、それが次から次にいろいろなコトをやってくれる。クリーニング店のエピソードや、デカマラ男との鎮痛剤ファック、ゾウさんと更衣室でイタしたかと思えば、地獄のボディピアス事件を引き起こすなど、品のないギャグが出てくる出てくる……。もっとも主演のキャメロン・ディアスも映画史上初の「目玉をレイプされた女」を演じているのだから大したもの。アップルゲイト嬢が試着室で二の腕をぶるぶる震わせるギャグもすごい。これは頭髪の薄い俳優が「はげ」をネタにするのと同じレベルの自虐ギャグだ。

 上映時間が1時間24分という長さは最近の映画にしては短いものだが、これは欧州公開版に含まれているミュージカルシーンをカットしたためだとか。アメリカではこのノーカット版を「Unrated Version」として劇場公開版とは別にDVD発売しているのだが、日本ではどうなるのかなぁ……。この程度のタイトルを、わざわざ2バージョン発売するとは思えないけれど。

 「遊びの恋を続けてきた女が最後に本物の恋に出会う」という物語自体はありきたりなものなので、この映画の面白さはやはり劇中に散りばめられたたくさんのギャグにあるのだと思う。僕は面白く観たけれど、下ネタが苦手な人はちょっと引いてしまうかもしれない。

(原題:The Sweetest Thing)

2003年陽春公開予定 日比谷スカラ座2ほか
配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
宣伝・問い合せ:トライアル
(2002年|1時間24分|アメリカ)
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DVD:クリスティーナの好きなコト
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