スクービー・ドゥー

2002/07/22 ワーナー試写室
ミステリー社のメンバーがテーマパークで起きた怪事件を捜査。
人気アニメの実写版を日本語吹替えで鑑賞。by K. Hattori

 ハンナ&バーベラの人気テレビアニメ「スクービー・ドゥー(弱虫クルッパー)」を、『ホーム・アローン3』『25年目のキス』『ビッグ・ママズ・ハウス』のラジャ・ゴズネル監督が実写映画化。ハンナ&バーベラの作品としては、「トムとジェリー」や「チキチキマシン猛レース」「フリントストーンズ(原始家族)」などに比べて日本ではマイナーな作品だが、アメリカでは60年代末から現代まで、ずっと放送が途切れない(再放送も含む)人気アニメなんだとか。もっともいろいろなキャラクター商品という形で、主役のスクービー・ドゥーやミステリー社の面々は多少なりとも日本に入り込んでいるかもしれない。日本でも衛星放送の「カートゥーンネットワーク」と契約すれば、オリジナルのアニメが見られるしね……。

 出演者の顔ぶれは豪華。フレッド役にフレディ・プリンズJrと、ダフネ役がサラ・ミシェル・ゲラーは『ラストサマー』のカップル。ジャギー役には『スクリーム』のマシュー・リラード。なんだかこれだけでも、ホラーコメディと相性のいい顔ぶれ。ヴェルマを演じるのはリンダ・カデリーニ。そしてスクービー・ドゥーとスクラッピー・ドゥーはCGで描かれている。

 難事件を解決したものの、些細な言葉の行き違いからバラバラになってしまったミステリー社。それから2年後、メンバーたちのもとに、ひとつの島を丸ごとお化け屋敷にしたテーマパーク「スプーキー・アイランド」から招待状が届く。島を訪れた若い客が、島を帰る時はまるで別人のように凶暴になってしまうのだという。メンバーに託されたのは、この謎の解明だった。

 仲違いしていたメンバーが、大きな困難を前にして再度力を結集するというお決まりの展開。これ自体にまったく新しさはないが、登場する俳優たちがアニメのキャラクターに成りきっている様子はなかなか楽しい。僕が今回観たのは日本語吹替え版だったのだが、これがまた物語の虚構性を大きく膨らませる効果を持っていたようだ。スクービーとシャギーのゲップ&オナラ合戦のバカバカしさ。最後に救出されたモンダヴェリアスも、その扮装はまるっきりマンガそのもの。これは劇場で観る時も吹替え版がお薦めだ。

 映画の見どころは、実写で再現されたアニメっぽいノリにある。アニメの実写化では、荒唐無稽にデフォルメされたアニメの世界を実写に会わせてリアルに作り替えてしまうことも多いのだが、この映画では逆にアニメの世界に生身の役者たちが近づいていく。原色の美術やファッション。そしてアクションの数々。これを「バカバカしい」と思ってしまう人は、最初からこの映画を観るべきではないだろう。

 ぜんぜん関係ありませんが、日本でも「タイムボカン」を実写で再映画化すればいいのになぁと、ふと考えてしまいました。

(原題:Scooby-Doo)

2002年8月17日公開予定 丸の内ピカデリー1他・全国松竹東急系
配給:ワーナーブラザース映画 宣伝:レオ・エンタープライズ
(2002年|1時間27分|アメリカ)

ホームページ:http://www.scoobydoo.jp/

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