侍戦隊シンケンジャー VS ゴーオンジャー

銀幕 BANG!!

2010/02/13 新宿バルト9(スクリーン8)
日曜朝のお楽しみ、スーパー戦隊シリーズ最新作の劇場版。
劇場数がちょっと少なすぎるんじゃない? by K. Hattori

侍戦隊シンケンジャーVSゴーオンジャー 銀幕BANG!! [DVD]  昨年2月から今年2月まで放送された、スーパー戦隊シリーズ33作目「侍戦隊シンケンジャー」の劇場版第2弾。第1弾は昨年8月に公開された『侍戦隊シンケンジャー 銀幕版 天下分け目の戦』だが、そちらは『劇場版 仮面ライダーディケイド オールライダー対大ショッカー』との併映作品で、一部劇場では3D上映という売りはあったものの、作品としては20分の短編だった。メインは『仮面ライダーディケイド』で、『シンケンジャー』はその付け足しという位置づけだろう。しかし今回は上映時間65分の1本立て興行。ただし前番組「炎神戦隊ゴーオンジャー」とのコラボ作品となっている。スーパー戦隊シリーズ2作品のコラボ映画はビデオ市場向けも含めてこれまでに何本か作られているが、上映時間65分というのはその中で最長とのこと。いやはや天晴れ!

 この映画は撮影も上映もデジタルということで劇場公開規模が限定され、僕が観に行った新宿バルト9では一度満席で入場できず、その直後に別日の席を予約してようやく観られたという大変な騒ぎ。これは推測なのだが、東映はこの映画がこれほどヒットするとは思わなかったのではないだろうか? 客がこれほど詰めかけるとわかっていれば、デジタル上映にこだわることなく、上映プリントを何本か用意して都内や主要都市の系列館に配給できたはずなのだ。(それとも混んでいたのはバルト9だけで、他の劇場はそれほどでもなかったのか?)スーパー戦隊シリーズの劇場版はまだそれほど実績がないこともあり(今回が2度目)、営業側が観客数の読みを誤っていたのではないだろうか。想定される観客層と、実際の観客の間にズレはなかっただろうか。

 ずっと以前に銀座の映画館で『名探偵コナン』を観たとき、観客のほとんどがOLだったことにビックリしたことがある。それに似た驚きが、今回の映画にもあった。スーパー戦隊シリーズの中心視聴者は、おそらく幼稚園から小学校低学年ぐらいまでの男の子が想定されているはずだ。しかし映画館に「男の子」の数は思ったよりずっと少ない。親子連れは半分ぐらい。残りは若いカップルや、女性同士、女性単独客などに見えた。『名探偵コナン』ほどではないにせよ、今回の『シンケンジャー』には大人の観客が多いのだ。今回劇場で僕の隣に座ったのは女性の単独客だったし、映画の後で食事に行ったら、映画帰りの女性ふたり連れが熱心に劇場パンフレットに見入っていた。(なお東京ドームのライブショーでは親子連れがほとんどで、大人だけの観客というのはあまり見かけなかった。客層が違うのだろう。)

 「侍戦隊シンケンジャー」は最近のスーパー戦隊シリーズの中でも特に人気が高かったようで、この劇場版以降もオリジナルビデオ『帰ってきた侍戦隊シンケンジャー 特別幕』の発売が決まっている。オモチャを売る方便としての子供向け特撮番組としては、きわめて異例のことだ。

1月30日公開 新宿バルト9ほか全国ロードショー
配給:東映
2010年|1時間5分|日本|カラー
関連ホームページ:http://www.shin-vs-go.jp/
関連ホームページ:The Internet Movie Database (IMDb)
DVD:侍戦隊シンケンジャーVSゴーオンジャー 銀幕BANG!!
関連書籍:『侍戦隊シンケンジャーVSゴーオンジャー』公式ガイドブック
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