仮面ライダーアギト
百獣戦隊ガオレンジャー

2001/09/13 東映第1試写室
二世代に渡って息の長い人気を誇るテレビシリーズの劇場版。
「アギト」はすごくいい。思わずテレビも見ちゃいそう。by K. Hattori

 日曜日の朝、布団の中で休日の朝寝を決め込む親たちの存在を無視して、子供たちはテレビの前に座り込む。お目当ては7時半から始まる「百獣戦隊ガオレンジャー」と、その後すぐに続けて放送される「仮面ライダーアギト」だ。(この後さらに「おジャ魔女どれみ」「デジモンテイマーズ」「コメットさん」へと流れていくのかな……。両親は「笑っていいとも増刊号」の頃にようやく起きる。たぶんそんなパターンだろう。)「ガオレンジャー」は「秘密戦隊ゴレンジャー」から始まる戦隊シリーズの25作目。「仮面ライダーアギト」は初代ライダーの放送開始からちょうど30年目に放送されているシリーズ。どちらも親子2代に渡って親しまれている人気シリーズなのだ。今回その2つの人気番組が、2本立ての映画になった。ちなみに僕は初代の「仮面ライダー」から「V3」「アマゾン」「ストロンガー」あたりまでは見てました。戦隊シリーズは「ゴレンジャー」「ジャッカー電撃隊」「バトルフィーバーJ」あたりまでは記憶にあって、その後高校生になってから「科学戦隊ダイナマン」に一時はまった記憶がある。

 劇場版『百獣戦隊ガオレンジャー/火の山、吼える』は、時空の歪みに吸い込まれたガオレンジャーたちが不思議な火山島に迷い込み、島の人々を苦しめるオルグ(悪の怪人)たちをやっつけるという話。島のお姫様を演じているのは佐藤康恵。お姫様を守ろうとする島の青年を演じるのが大沢樹生。これは上映時間約30分の作品で、アクションもあるし島を襲う悲劇も描かれているけれど、根底にあるのはナンセンスでコミカルな明るさ。子供はこれをシリアスな物語として面白がるかもしれないけれど、いい年した大人が観ると、これはナンセンスなアクションコメディなのです。後半のお約束事になっている巨大ロボットによる戦闘シーンも、馬鹿馬鹿しいけど面白い。これは「ゴレンジャー」以来の伝統です。

 劇場版『仮面ライダーアギト“PROJECT G4”』は、仮面ライダーの世界を物凄くリアルにしたアクション映画。上映時間は約1時間。僕は映画『Xメン』を観た時「同じぐらいリアルに仮面ライダーを映画化したら面白いだろう」と思ったけれど、テレビ版の「仮面ライダーアギト」は既にそれを現にやってたんですね。まったく不勉強でした。自衛隊の中にある超能力研究センターが謎の怪人アンノウンたちに襲われ、生き残った2人の子供が町に逃れる。この子供を巡る物語と、自衛隊が警察から盗み出したデータを使って作り出した「仮面ライダーG4」の話がからまり合う。もともと仮面ライダーは、生物を思わせる有機的なデザインと、メカニカルなデザインの混合物。「アギト」の世界の中では、有機的なデザインを突き詰めた形の「仮面ライダーギルス」と、メカニカルなデザインを突き詰めた「仮面ライダーG3-Xがあり、生物とメカがバランスよく統合された「仮面ライダーアギト」がいる。それぞれの役割分担も面白い。映画版のゲストは唐渡亮と小沢真珠。

2001年9月22日公開予定 全国東映系
配給:東映
(上映時間:1時間37分)

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